「秋刀魚(サンマ)」
 暑さの中にも秋色を感じる頃となりました。
秋の代表的な味覚といえば、「秋刀魚」と書いてサンマ。
刀のように反り返った形からこの字が当てられたと聞きます。

 8月に北海道東部から南下を始め10月ごろ三陸沖を通り、11月には房総沖、そして遠州灘で産卵した後、3月頃には紀州沖に達し、その一生を終えるそうです。

 焼いてレモンを搾り、大根下ろしを添えて食べる塩焼きが一般的ですが、刺し身や握りずしにしても美味しく、また刺し身より細かくおろして大葉とネギを刻んで混ぜ、たたきにするのもさっぱりして美味しいです。熱いご飯とサンマの相性は抜群、食欲を駆り立ててくれますが、炭火で焼けばまた格別です。

落語に「目黒のさんま」/三代将軍徳川家光が鷹狩りの折に目黒の茶店に立ち寄り、食事を所望しました。
この茶店の彦四郎さんは気さくに夕食用のサンマを焼いて差し出した。
これにいたく感激した家光が、この茶店から見える限りの土地を進ぜようと言ったそうですが、辞退したそうです。
「さんまは目黒に限る」と言ったというのは後の代の作り話です。

 スーパーなどで選ぶ際には、背がやや緑がかった濃い青色で、ヒレや魚体に張りがあり、皮につやと弾力のあるものが鮮度が高いそうです。