「中高年層の消費」
 お金も時間もある中高年層の消費が堅調なことは身近な例でも明らかで、スポーツクラブでは50代以上の会員の割合が半数に迫る勢いとなっており、海外旅行客の比率でも40代以上が半数を越えているそうです。

 また、おもちゃ市場でも中高年をターゲットにした商品が目立ち、「落語百選」や「安土城をつくる」など毎週の付録で作品が完成することで人気の「デアゴスティーニ」が最近企画した「零戦をつくる」は、完成まで100号(約2年)、トータル金額は15万円を超える大作で、これは明らかに40代から
あるいはそれ以上の世代をターゲットにしています。

 高齢化といった世の中の流れも消費を変化させており、日経新聞によると眼鏡小売りで最大手の三城HDでは売上高に占める老眼鏡の割合が50%を越えているそうです。
注目すべきは紙おむつ市場で、過去5年でみた場合、乳幼児用の紙おむつ市場が縮小傾向にある中、大人用の紙おむつ市場は4割拡大し、08年の紙おむつ市場は大人用と乳幼児用がともに1500億円と並びました。

 最近の大人用紙おむつは薄型コンパク化が進み、見た目や扱い易さも以前と比べて格段に向上。
「・・パッド」や「・・パンツ」といった名称の工夫も使用に対する抵抗感を薄めることにつながっており、対象人口の増加で今後も同市場は数量・金額ともに拡大する見通しです。