「温泉の定義」
 早いもので、9月中旬ともなれば北海道・東北地方から紅葉の季節がスタートします。
美しさを増す樹々の見物に山峡や渓谷などへ出かけ、現地の露天風呂にゆったりと浸かる風情は、また格別です。

 ところで、最近は耳にしませんが、近年各地の温泉で問題が生じていました。
イオウ製剤の610(ムトウ)ハップを混入していた事件や、井戸水や水道水を使用して沸かした湯を温泉と偽り表示した事件など、私たちを失望させるニュースが続きました。

 温泉の定義とは、

1.温度(温泉源から採取されるときの温度とする)が摂氏25度以上。
2.温泉法で規定する成分(総イオウ、マンガンイオン、第1鉄または第2鉄イオン、ラドン等々)のうち、どれか1つが規定量以上含まれる。

1か2の、どちらか1つを満たしてしまえば温泉と名乗ることができます。

 つまり、温度が25度なくても1つ成分を満たしていれば、井戸水でも温泉と呼べてしまうのです。
井戸水と温泉は紙一重の差です。
目的地へ出かける前に、該当する宿などが温泉を使用しているかどうか、源泉100%か、あるいは水道混合か、また加熱の有無などを電話等で尋ねてみるのもいいかもしれません。