「金魚」
気象庁が昨日発表した3カ月予報では全国的に8月は平年に比べ晴れの日が少なく、西日本では気温も平年を下回る日が多いと予想しています。
今年は盛夏を体感できる日が少ないのかもしれません。

 そんな中、大阪の夏を彩る天神祭も最高潮を迎えているようです。
大阪の天神祭は、京都の祇園祭、東京の神田祭とともに「日本三大祭」の一つに数えられる歴史あるお祭りで、明日の本宮でフィナーレを迎えます。

 この時期は各地で夏祭りが催され、露店がそこかしこに並ぶ風情は昔も今もあまり変わらず、金魚すくいをねだる子供の姿もほほえましく思えます。

 金魚はもともと突然変異のフナを飼育・交配させ、改良を重ねて定着させた観賞魚で、光があたるとキラキラ輝いて見えるので「金魚」と称します。
日本には15世紀頃に中国から伝来したそうで、江戸時代後半には広く庶民も愛玩するようになりました。

 ところでこの金魚、中国では「金余(お金が余る)」の発音に似ていることから縁起物としても知られています。
明治の頃、日本から移入されたアメリカでは、「ゴールドフィッシュ」という縁起のよい名前と相まって、ペットとして飼育している愛好家も増えているそうです。

 ちなみに、風水を非常に気にする香港ビジネス界では、風水の観点から水槽の位置やその中に入れる金魚(風水魚)の数まで決まっています。
風水では、水には「気」を引き込んで蓄積するという特性があり、「お金が余る」という縁起物の金魚を入れることで、「幸運や財を引き込む」という験担ぎとなっています。
そのため、水槽の中の金魚が死のうものなら、ビジネスそっちのけで対応に追われることも珍しくないそうです。