「生姜は百邪を防御する」


徐々に暑さが増してくる時期ですが、室内の冷房により冷え性に悩む方が少なくありません。
ストレスや睡眠不足などによって自律神経のバランスが崩れてしまうことも冷え性の一因です。

 身体の内側から温める生姜(しょうが)は冷え性対策に適した食材で、他にも解熱、鎮静、発汗、殺菌、中毒予防、鎮咳、鎮吐、消化促進、抗潰瘍、強心作用、血栓予防・・・、
生姜の辛味成分と芳香成分には、全身の細胞の新陳代謝を促し、神経中枢に作用し臓器の機能を高めるなど様々な効能・効果があり、科学的にも認められています。

 中国では古来から「生姜は百邪を防御する」とされ、現在でも医療用漢方薬のおよそ7割に生姜が用いられており、これなしでは漢方は成り立たない「万病の妙薬」とも言われるそうです。

 日本では漢方薬の自給率は低く、約8割を中国からの輸入に頼っているそうです。
先の四川大地震では生薬が大打撃を受け、中国産離れの影響もあって国内産の新生姜の卸値は前年比3割前後上昇しているそうです。

 スーパーにはすでに新生姜が並んでいます。
白い部分は白く、赤い部分は赤く、色がはっきりしているものが新鮮なのですが、不自然に鮮やかなものは漂白剤の影響のようです。
尚、チューブ入りの生姜にも辛味と香味が備わっており風味はありますが、加熱処理しているため酵素が働かず、肉などを柔らかくする作用や旨みを増す作用はあまり期待できません。
豚肉のしょうが焼きなどには生の生姜を使ったほうが美味しいでしょうね。