「カルネアデスの板」
古代ギリシャ人でカルネアデスと言う哲学者がいます。
その彼の名前を取って『カルネアデスの板』という刑法に関する有名な話がありますので、ちょっとご紹介させて頂きます。 

 「洋上で船が難破しました。ふと見ると、板が1枚浮かんでいます。でも、その板には漂流者がつかまっています。
そして、その板はあいにく1人しかつかまれません。
このとき、自分が助かるために、その板を奪い取ることは許されるか?」

 カルネアデスはそんな問題を提起しました。

 法学者によると、現行の日本の刑法では、このような行為は「緊急避難」として許されているそうです。
また逆に、先に板につかまっている者が、それを奪おうとする者を殺すことも「正当防衛」として許されているようです。
これは、法律というものが自分の生命を守ることを前提にしているため、そういう解釈になるとのことです。

 ただ、宗教学的にはこれは許されてはならない行為となるようですが、この問題提起、
皆様はどうお考えになるでしょうか?