「立春」
 明日、日曜日は節分です。
元々古い暦では節分は大晦日にあたり、豆まきは新年を迎える厄払いの行事として豆を蒔いたことに由来してるそうです。
鬼の目、つまり「魔目(まめ)」めがけて豆を投げれば「魔滅(まめ)」につながると言ういわれもあるようです。

 また、地域によっては節分に鰯(いわし)の頭を焼いて柊(ひいらぎ)の枝に挿し、戸口にかかげる慣わしも残っているそうです。鬼は鰯の臭いを嫌がり、やって来ても柊の刺に目を突かれたりして中に入って来れないと考えられていたようです。
 鰯のようなつまらないものでも、信じる心さえあれば、大変にありがたく思えてくるという意味の「鰯の頭も信心から」という言葉は、節分の行事に由来してるそうです。

 豆まきの豆は福豆と呼ばれ、無病息災の御利益があると考えられています。
ただ、自分の年齢の数だけ豆を食べるのは大変という方は、福茶といって、茶碗に豆をいれて熱いお茶を注ぎそれを飲めば、豆を食べたのと同じ御利益があるそうです。 

 ちなみに、鬼を祀っている寺社や「鬼」の付く姓のご家庭では「鬼は内」、あるいは「福は内」のみの掛け声が多いようです。

 豆は、一粒が多くの実をなす一粒万倍。一粒万倍とは、良きにつけ悪しきにつけ、後々たくさんの数に増えてわが身にかかってくるという意味でもありますので心したいものです。

 そして、節分を過ぎると愈々暦の上でも春(立春)がやってきます。

 「なにとなく 心さやぎていねられず あしたは春の はじめと思へば」      良寛