百代過客
 パソコン通信とインターネットの違いが偶に判らなくなります。
 勿論、其の違いの大きさや、パソ通は文字しか扱えなかったとかは自分の経験で判ってはいるのです。

 判らなくなるのは本当に偶にです。
 偶に、例えば、アンケートの「インターネットを始めた時期は?」という質問項目に答える時に、いつから始めたのかを考え出すと判らなくなるのです。

 小学校の頃にPC98でやっていたのは確かパソ通でした。
 高校生の頃にWindows98やMacOS8.1といったOSに自分をならしつつやっていたのはインターネットでした。
 では、僕が中学生の時に、UNIXのコマンドに四苦八苦しながらやっていた文字だけの遣り取りは、あれはインターネットとパソ通のどちらだったのか。

 中学の頃の記憶は交通事故の後遺症やら受験勉強やらでいっぱいいっぱい。パソコン関連の記憶は非常にあやふやで、自分がいつからインターネットを始めたのかを自分でもよく判っていません。
 果たしてどちらだったのか、と記憶を辿れば辿るほどに、自分の中でのパソ通とインターネットの認識が揺らいでいきます。