18リットル缶/日の灯油消費家庭 1973年10月オイルクライシスの波及251217ー3ー
 18リットル缶/日の灯油消費家庭 1973年10月オイルクライシスの波及251217ー3ー

 1973年秋の第4次中東戦争。石油卸売価格の値上げに繋がったが、物価高騰はその年11月末には始まっていた。
 全国紙は伝えている。その変動の大きさに時の福田赳夫(ふくだ たけお、1905‐ 1995年)が命名した、と。
 トイレットペーパーが石油に依っていると伝わり、価格は約20パーセントアップしただけではない。買い求める市民が量販店に長い行列をつくり、品物の奪い合いを見せる。

 なぜ行列ができ、競って品を奪いあったか。後日のことだが、その要因を読んだことがある。
 個別の水洗トイレが普及した団地の集合住宅住まい。隣家、階上・階下の住民とは日常の接触がまったく無い。しかし水洗トイレは排水管で繋がっているのみの間柄。
 万にひとつ。パイプを詰まらせ汚水があふれることに、なっては。その驚異・恐怖が“買占めに”に走らせた、と。

 当時、わがマチの下水道普及率は・・・・。
 価格高騰は世間並ながら、「買占め・売り惜しみ」が発生したとは。しかし、
 当時、トイレットペーパーのほかに砂糖や洗剤のモノ不足は指摘されていた。

 この事態に国は「生活関連物資等の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律(昭和48年7月6日法律第48号)」が施行された。
 別に「生活関連物資等」の項目をさだめることとした。価格高騰は公共事業にも当然、波及した。