道東中核都市も釧根中心都市に向かい 都市銀行支店の帯広市統合 みずほ銀行釧路支店移転閉鎖251114
道東中核都市も釧根中心都市に向かい 都市銀行支店の帯広市統合 みずほ銀行釧路支店移転閉鎖251114
 
道内配布紙報道によると「みずほ銀行 釧路に拠点126年 11月、帯広支店内に移転『残念』 釧根管内唯一の都銀」(2025年3月4日)、と。

 支店統合の表向きは「ゼロ金利政策後に支店統廃合をすすめた経営合理化」。 
 しかし、釧路支店を帯広支店に統合する釧路港への影響は、釧路市にとってむしろ大きな意味をもつ。

 みずほ銀行の前身である安田銀行は、第一次世界大戦後の世界的不況の中で経営難に陥った北海道内の11地方銀行を救済するために、各銀行の経営を引き継ぎました。
 その中の一つが、根室銀行であったわけです。

 今日、信用金庫や信用組合を含め、地域金融機関が成熟した時代に、都市銀行の果たす役割に代替機能も充実した。
 そうした時代背景が、明確になったと判断された。それが支店撤退の第一かと、考えます。

 また、釧路市ではこれまで大平洋炭礦の閉山、日本製紙釧路工場で紙の生産停止が行われています。
 つまり大型投資先の相次ぐ撤退。このことも、みずほ銀行釧路支店が帯広支店に統合される要員の一と考えられます。
 
 これにより、釧路市は道東の中核都市から根室、釧路の中心都市に性格変化するのか、予断を許さぬ時代に入っているのかも。
 そうした局面にあるのか。うかがわせて、くれる点ではないでしょうか。

 一方で、今回のみずほ銀北海道東部地域で、釧路港の占める比重が、少しずつ帯広に重心を移す動きに繋がります。
 みずほ銀行の母体は旧安田財閥です。
 旧安田財閥は釧路国内の川湯硫黄山で硫黄採掘事業を立ち上げました。ために石炭を掘る炭鉱を開発しました。しかし、その後継炭鉱が閉山した。

 また、硫黄、石炭を獲得出来ることから本道初の紙パルプ工場も安田財閥は育てるのです。
 先に紹介の日本製紙はその後継となる会社です。
 二つの企業が撤退した点は、旧安田財閥の釧路港で果たした役割に、区切りをつけることになった。そうした視点も見落とせません。