事を実にして是を求む 考証学&校勘学的手法の実践「実時求是」230316
  実事求是
 「考証学」。往時、そうした学問領域があったらしい。
 「事実の実証に基づいて、物事の真理を追求する」と訓辞られている。
 「事(=こと)を実(=じつ)にして是(=ぜ)を求もとむ」と訓読するようで。

 昨秋から自費出版のお手伝いをさせていただいた。
 その著作のなかで言及されている、主人公の依拠する理念、学問の姿勢を象徴する用言とされていた。
 だんだん、教えてくださるお方が居て、そもそも隣国の中国古典『漢書(=かんじょ)』「河間献王徳伝(=かかんけんおうとくでん)」が出典と判明。

 本邦では江戸時代後期の人狩谷棭斎(かりやえきさい―1775~1835)が紹介したものと、知った。
 出版は2月1日に終えたのだが、後日談を紹介された。
 昨冬11月15日から、令和4年度企画展示「棭斎EKISAI ―実事求是を追究した江戸の学者 : 梅谷文庫を中心に」が開かれている、と。なんと「11月中は、貴重書の現物を展示」とする力の入れよう。

 事を実にして是を求む 考証学&校勘学的手法の実践「実時求是」230316

校勘学的手法.
それを「考証学の一つ」。「正確な原文を得るために経籍数種の異本を比較考証して研究するもの」
 「その方法として、古写本、古版本、古類書引用の文、古注、金石、文法・句法、古韻などによって推論、帰納をする」。これもまた、興味と関心がわく。