多摩川べりを散歩する愛好者に 「多摩川水害と『岸辺のアルバム』」210902
 多摩川べりを散歩する愛好者に 「多摩川水害と『岸辺のアルバム』」210902。

 9月2日です。いかがお過ごしですか。
 今朝はNHKBS3「アナザーストーリー 多摩川水害と『岸辺のアルバム』」を視聴していましたですよ。



 多摩川の宿河原堰堤近くの狛江市行政区域内で、住宅12戸が流失して住民は家屋も、家族の生活も失うという被害が発生してようで。

 この災害を結末に、平凡な核家族一家が財産も人生の設計も変更をよぎなくされるなかで、「本当の幸せとはなにか」「家族が失った大切な物とはなにか」。

 そうしたことを問う、山田太一著『岸辺のアルバム』の小説主題になった事件のようです。
 『岸辺のアルバム』は当時、『北海道新聞』朝刊にも掲載されていましたが、読んだことはないです。
『東京新聞』にも掲載され、北海道内でも配信されていた新聞小説だったようで。
 
 高度経済成長。今まで出来なかったことが、できるようになった。
 1)大学へ行くが珍しくなくなった、2)アメリカへの渡航も自由になった、3)誰でも戸建ての家をもつことが出来るようになった。
 
 こうしたプラスの面の陰で、失われていったことがらは、なにか。
 4)貞淑な妻が不倫を演ずる、5)娘がこっそりアメリカの青年と交際、6)夫は仕事人間で家に帰らない。
 一本の電話、不審に思った息子が母の後をつける、ブラックボックスで隠された事柄が明るみに。円満して不都合のなかった家族が崩壊する。

 1974年9月を遡る6年前。
 台風で氾濫した多摩川の小河岸堤が崩壊していた。その小河岸堤とより強固にみえた本河岸堤に守られた地に、こぞってマイホームを建てた。

 よもやの洪水が二つの堤をやぶって宅地を削りとり、住宅が漂流をし始める。国土行政の不備ではないか。二人の弁護士が立ち上がる。

 住民が撮影して保存していた100枚超の写真が、意味をもつことに。奔流の状態、堤防決壊の過程、波及する被害。時系列で推移を明確にできた。

 住民の証言もモノをいった。6年前の堤防決壊経験があるにもかかわらず、また堰堤破壊の決断が遅れたために。司法は国の瑕疵を認定する。

 今、「パワースポットに、ふさわしい物語りを6個つくる」。これをマチ中で呼びかけています。
 NHKBS3「アナーザーストリー 多摩川と水害と『岸辺のアルバム』」。
 散歩の途次に、思いめぐらしつつお歩きくださいませ。いかがでしょうか。6物語に三個の話題提供。

 暑い中、日差しに気をつけて、歩みつづけてくださいませ。