「伝承って大事です」 nhk4K「ニッポンぶらり鉄道旅 幕別:アイヌ民族文化伝承事業」
 帯広「豚丼」
 帯広の豚丼は、タレの味の吟味に、ストレスのない豚の肉。
 「タレの味」の特質は聞き逃すも、豚の飼育は独自の農場で展開。

 2002年から開業。
 23歳でアメリカ牧場体験。そこでの学びをもとに「東京ドーム6個分」の「豚牧場」で、1000頭の飼育。
 「ストレスがない人生、肉になるまではその生涯を<堪能>してもらいたい」。
 弁を聴いて、複雑でもあったが。

 幕別「アイヌ文化伝承」。次の下車駅は、幕別。
 アイヌ民族の女性がお二人。「母から習った、アイヌ文様の刺繍」。
 「子どもの頃は、差別があったのでアイヌと言うこと、口にしなかった」。「しかし実は母が、刺繍の達人であたっと知って」。

 週に一度の刺繍教室。
 習うヒトが数名。尊いと思うは、自身を鍛えるために困難にむかって、学習する姿勢。
 鉄道沿線でワザと知恵を発揮の「各地の達人」。「好きなヒトが作ると良い、私、難しいことしないワ」。
 世は消費するヒト、作る人の分断が進んでいまいか。

 「他にもネ、音楽や料理を伝えています」。案内されたのは公共施設の料理場。
 「オオウバユリは、まず、『少しだけわけて下さい』とカムイにお祈りをするの」。
 
 ウバユリの球根採取にあたり、まずはカムイノミ。ウバユリを調理する過程が紹介される。そこは貴重な映像。
 球根をスリつぶして白玉粉でこねて団子をつくる。
 次にコンブを練り上げて団子を包む。出演者は団子をかみしめてみて、「はじめにコンブの味がして、後で確かにウバユリの旨みが口のなかに広がる」。
 伝承者は「アイヌはネー、コンブをよく料理につかうよ」。
 そうだ、コンブはアイヌ語に語源があり、それが日本の商品名になっている。そう聞いている。

 伝承者は申す。
 「なにより伝承って大事です」。文化は伝書する達人によって育てられている、のだ。
 それ故、聴いていて思った。「そのうえで、伝承しようという人が自身でやってみて、出来るところまで自らを鍛える」点。

 場面は釧路駅に
 鶴居村在住で旅館業を営む方が「タンチョウ案内人」。
 中学生のときタンチョウの色合い、大きさ、その優美な姿に触発され、「スゲー鳥が、身近な所に」。以来、病みつきとなった。
 毎朝、撮影に出かけてこれまで5000枚の写真を、と。

 圧巻は「16へクタールの森を購入したこと」。
 「経費は車一台分の経費を投入」「山林を開発する声があがり、守るためには購入した方がよかった」。「森が切られてしまうと、泥炭湿地の乾燥化がすすむ」。

 「伝承って大事です」 nhk4K「ニッポンぶらり鉄道旅 幕別:アイヌ民族文化伝承事業」
 【ニッポンぶらり鉄道旅】 BS4K 毎週木曜 午後7時30分 |
 再放送 毎週土曜 午前7時45分 | 再放送 毎週木曜 午後0時30分