「第六 不虞の予備」 『興業意見未定稿』(抄)
 「第六 不虞の予備」 『興業意見未定稿』(抄)



 「地域と資料」。そうした講座で、話をさせていただくことに。
 8コマの話題提供に前田正名という人物の紹介を、積み重ねている。
 第5話の6月9日は、添付の画像を紹介したうえで、

以下は、農商務省という役所がまとめた、調査報告書。
4-6度の各府県に対する照会を重ねたうえで、当時の庶民の「生活」を小括。
なかに、国民の生活を以下のように、描きだした。以下は「未定稿」と題する原案部分。

「(略)人生には不虞の天災あり。水火疾病死亡の如きは即ち命数にして避く可らず」。
「若し火災に逢ふて路頭に彷徨し、病に臥して医薬を求むる能わずに至れり」
「死者あれども埋葬の手当も無きが如きは、人たるの大恥辱なり」
「国に此の如き人民多きは政府の恥辱なり」。
「宜しく上下に勉強して此等の社会を減少すること図らざるも可らず」


「第六 不虞の予備』 『興業意見未定稿』(抄)