新書版ながら濃密 中野幡能著『八幡信仰』(塙書房)
 「ヤハタ」「ハチマム」「ハツマン」。読み方に様々あり、「どう読むか」と古来諸説(10p).



 では「八幡」の「神名」はどうして起こったのか。と展開。
  1)「仏説によるもの」
  2)「専ら八幡の字義による解釈」で
   A)地名に由来する説。
  B)「幡」に着目して「皇后が神がかりの状態に入るための設定様式」とする説もあるようで(14p)。

 祭神は応神天皇と言うこと。そうなんですかー。
 「宇佐八幡」「下北半島に多くの神社」「江戸時代のアツケシの寺院記録にも八幡信仰」。

 1915年生まれのお方が古希の機会に出版されて。
 宇佐八幡に近い、別府大学の先生が著者とされるのも、由緒が深い。

 章ごとに結構な文献の引用。
 論文を読ませていただくような、『六国史』『記紀」の引用が紹介されている。
 新書版ながら濃密 中野幡能著『八幡信仰』(塙書房)