「限界はみえない」 裏山にヒグマがいる・北海道スペシャル201229 nhkG
  立木の根もとに二人の姉妹が献花。兄と3人で合掌し、瞑目するする。



 2020年12月29日(火)午後9時00分 NHKGで放送「裏山にヒグマが出る 北海道スペシャル」の一場面。

 2020年11月古平町の地元ハンターが、周辺のハンター仲間10人ほどの応援を得て、遭難現場で捜索を試みる場面に。

 5月15日、タケノコ狩りの男性が自宅の裏山でヒグマに襲われ、現在なお行方不明。
 兄妹が献花した地点は、遺留品となったザックの、発見位置にあたる。
 母を家に捜索隊に同行した3人は、「ここが発見現場」と教えられて、おもわず涙ぐむ。

 地元ハンターは、猟師一家の四代目、と。
 公共団体の野生動物駆除に協力をしているが、ハンター仲間の高齢化とヒグマ繁殖の急増に思いをめぐらす。
あわせて『これ以上、人家に近づくと痛い目にあう』と教えておかなければ」、とも。​

 母は申す。
 「私がこの家にもどる決意をしたのは、熊が怖くないわけではない」。
 「家に戻ってこなければ生活がなりたたないし、仏様もある」。
 息子は、地元ハンターの元を訪問。
 「秋には、ヤマに入ってくれるそうで」「事故後はヒグマ事故の歴史や背景を調べているのだが」。
 捜索隊に同行することに。

 9月下旬から、発生予定地にワナが用意された。
 1頭、そして2頭。ワナにかかり銃殺された。
 用意周到に近づきつつも、警戒して檻に入ろうとしないが、今年は「ドングリ」も不作。
 空腹に耐えきれずにと、いうことか。ヒトとヒグマの距離は、確実に近づいている。

 結局、捜索隊は遺体も手がかりも、発見できなかった。
 これまでになく、奥地の未調査地域を対象に、複数のハンターで射撃する体制で捜索したけれども。
 
 家に戻り、息子は述懐。「一年目を節目にしよう、よ」。
 母は応ずる。「そうだね、5月15日を目安に」。葬儀の心つもりであろう、か。

 この秋、仕掛けたワナに掛かり捕獲頭数は6頭、と。いずれも250キロ~350キロの巨漢。
 北海道のヒグマ生息推定数は3900~1万7000頭余、と。
 「番組案内」によると、一方遺族は、ヒグマ事故の歴史や背景を調べていたようで。
 「『これは偶然ではなかったかもしれない』と語る意味は何なのか」と問い、「ヒグマとの共生、その現実を追う」と承ける。
「限界はみえない」 裏山にヒグマがいる・北海道スペシャル201229 nhkG

 再放送。
 休日の昼前。偶然にまわしたチャンネルで視聴。

 (以下、番組案内)
 総合 2020年12月29日(火)午後9時00分
 今年5月、積丹半島の古平町で、自宅の裏山にタケノコ採りに行った男性がヒグマに襲われ、現在も行方不明になっている。
 事件以来、連日パトロールを続けてきた地元ハンター越善桂介さんは猟師一家の4代目。
 11月、仲間を率いて危険の残る山へ捜索に向かう様子に密着した。
 一方遺族は、ヒグマ事故の歴史や背景を調べていた。「これは偶然ではなかったかもしれない」と語る意味は何なのか。ヒグマとの共生、その現実を追う