佐々木毅著『学ぶとはどいうこと』
  佐々木毅著『学ぶとはどいうこと』。元東大総長で、政治思想史の重鎮が、いかなる学ぶ意義を、いま説くか。興味があって、購入の手順。

 アリストテレス、福沢諭吉と古典が引用されて、果たしてそのオチはと読みすすんだが。どうもその帰結は、政治家の「学ばない政治の災禍」(
180p)という点に主張点は、あるようだ。

 「精神的エネルギーの枯渇」(196p)。二本の学習スタイルが学校時代の学びに収斂し、なにを学んだかよりも「どこで誰について学んだか」出7処遇が路線化されている、学歴主義。

 学閥のネットで情報をわけあい、予算をうごかしていく仕組みが、政権交代があってもかわらず、3.11東日本大震災を経てもかわったとは、言えないようだに、エリートの保身があるのかも知れない。

 読み終えたところで衆議院は解散。与党も野党も、国民の支持をとりつけているようには見えてこない。政治家と官僚は、本書を一読、政策のねりなおしが必要なのかも。

 どこかで著者は東大曾朝時代に、東大出身者の官僚や政治家に問題ありといわれても、それが東京大学の教育の問題といわれてもと、当惑したことがあったと、記憶する。

 総長を任期満了。肩の荷がおりたところで、すすめられるままに「筋をとおされた」か。(講談社 2012年)。、