天平の甍 映画
 18日、BS=2の21時台は映画「天平の甍」。原作の文庫本を手にした記憶はあるが、読みきったという実感はない。

 留学僧が、唐から高僧を渡海させようと情熱をかたむける。それぞれの妨害をくぐるぬけて、来日を実現するが、そのために3人の留学僧はうち2人が途中で挫折、死去と犠牲を払う。

 高僧・鑑真の渡日と戒壇設置、唐招提寺建立は良く知られている事実ながら、その過程が波乱。

 高僧招致は、独学のなかからたまたま渡唐、ごく少数者しか学ぶことのできない持戒と学問の仏教を、高僧を迎えて幅広く学ぶ機会を確立しようとしたのであろうか。

 弟子たちにすすめるも日本に渡ろうとするものはなく、自ら渡海を仏教流通の足がかりにと、決意する鑑真。

 民衆の反対と権力の頭脳流出抑止。数度にわたる脱国、妨害、難破、再脱国。

 難船・漂着の場面など、画像的にも臨場感があった。