「花水木」
桜の花と入れ替わるように”花水木”がピンクや白い花を咲かせています。
元々はアメリカ原産のこの木は、明治の頃、当時の東京市長がアメリカに桜の木を送った返礼として届いたもので、白く際立つ花は春の風物詩としてすっかり日本に定着した感がありますね。
最近では”一青窈 ”が歌ったヒット曲としても知られています。

日本がアメリカに送った桜の木は、ワシントンDCのポトマック河畔に根付き、今では世界的な桜の名所となっているそうです。

 処で、スーパー等には、冬が終わる頃から、フキノトウ、フキ、菜の花、ウド、セロリ等々、独特の苦味を持った春の野菜が並んでいます。
 この苦味は冬の間に蓄えられたビタミンやミネラル類によるもので、昔から「春は苦いものを食べよ」と言い伝えられてるように、冬の間に身体に溜まった毒気を取り除いてくれる作用があるそうで、口に広がる若々しい苦味は春の味そのものです。

 又、この時期、売り場で目を引く「蓬(よもぎ)餅(草餅)」も春の味です。
蓬は山野のいたるところで自生している草で、駆虫や止血効果のある仙人草としても知られ、蓬の葉を乾燥させ、裏側の綿毛を集めた「もぐさ」はお灸として用いられてます。

 昔食べた蓬餅と比べると、最近のは風味がまるで違うのですが、それでも、野趣豊かで香気高く、苦味を伴った独特の風味があり、餡を包んだその味はどこか懐かしく感じられ、春の味そのもです。