「ウグイス」
月日が経つのは本当に早いもので、本日から「弥生」。3月1日です。いよいよ春の始まりです。

花月(かげつ)、花見月(はなみづき)、夢見月(ゆめみつき)、桜月(さくらづき)といった別名もあります。
 暦の上では二月初旬の立春から「春」になりますが、気象庁の定義では三月から五月までを「春」と呼ぶそうです。

 弥生の「弥」には「いよいよ」「ますます」といった意があり、植物も愈々生い茂る季節です。

 今の時期にぴったりの梅とウグイスは対のものとして考えられがちですが、実際には梅の開花とウグイスの鳴き初めにはひと月ほどのズレがあり、ウグイスの初鳴き前線はこれからしだいに北上してきます。

 ただ、今年は例年よりも寒い日が続き、梅の開花が全国的に平年よりも遅くなっており、ウグイスの初鳴きは逆に早めのようです。

 14日に佐賀で観測されたウグイスの初鳴きは平年より11日早く、昨年よりも30日早いそうです。
また、福岡では25日にウグイスの初鳴きが聞かれ、こちらは平年より7日早く、昨年よりも9日早い観測となっています。

 関東でウグイスの初鳴きが聞かれるのは平年は3月の中旬ごろですが、今年は梅の花とウグイスの声の両方を同時期に愛でることができるかもしれません。

 ウグイスには、歌詠鳥(ウタヨミドリ)、経読鳥(キョウヨミドリ)、百千鳥(モモチドリ)、匂鳥(ニオイドリ)、人来鳥(ヒトクドリ)、黄鳥(コウチョウ)などたくさんの異名がありますが、やはり春告鳥(ハルツゲドリ)の名がふさわしい鳥ですね。