「風邪」
朝晩の冷え込みで体調を崩したり、カゼをひく人が増えています。

 カゼは「風邪(ふうじゃ)」と書きますが、東洋医学ではこの邪が身体に進入することでカゼを引くと考えられており、その出入り口となる経穴(一般に「ツボ」)を「風門」と言うそうです。
ゾクっときたら風門を温めたり揉み解すことが予防に効果があることはよく知られています。

 また、インフルエンザやカゼなどのウィルスは乾燥した環境を好み、多湿な環境は苦手であるため、加湿器などで室内の湿度を50%以上にあげれば一定の予防効果が期待できます。

 カゼ対策(民間療法)はたくさんありますが、身体を温める効果のあるネギや生姜がよく用いられます。
また、1センチ角に切った大根に蜂蜜を加え一晩くらい寝かせ、出てきた上澄みをそのまま、またはお湯で溶かして飲む「蜂蜜大根(大根あめ)」も知られており、ハチミツの抗酸化作用、殺菌作用、整腸作用、大根の消炎作用、血行促進作用などがじんわりと効いてくるそうです。

 せき止めとしては「カリン」や「キンカン」の他、「そばハチミツ」の咳止め効果も米ペンシルベニア州立大の研究チームによって実証されています。

 ちなみに、ひきはじめのカゼに効果があるとされる漢方薬には下記のようなものがあります。

 葛根湯(かっこんとう)      発熱や寒け、頭痛・手や肩の痛み等
 小青竜湯(しょうせいりゅうとう) 鼻水・鼻炎・たんを伴った咳等
 麻黄湯(まおうとう)       寒気け発熱、ふしぶしの痛み等
 駆風解毒湯(くふうげどくとう)  のどの痛みやはれ等


 もちろん漢方も服用に際しては医師や薬剤師との相談が必要です。 
また、インフルエンザとカゼは別の疾病であり、素人判断をせずに早めに医師に診てもらうのが基本でしょうね。