すあま菓子」
 突然ですが、”すあま”という和菓子は、どんなお菓子か知っていますか?

和菓子屋さんに行くと、大福や最中などの陰に隠れてひっそりと並んでいますが、知っている人は知っている、素朴な味わいで僕には大好物の食べ物です。

”すあま”は江戸時代に誕生し、上新粉と砂糖と水でできたシンプルな和菓子です。
やさしい甘味があり、和菓子やさんに行くと、「べこ餅」や大福の近くに並び、見るからに余計な材料が入っていないのが判ります。
1本分で約1100Kカロリーあるそうで、分量計算・カロリー計算もしやすいです。

基本的にすだれで巻いて形を整え、均等に包丁で切ってるので、見た目はかまぼこやだし巻き卵のようにも見えます。
最近ではレンジで簡単に作る方法があるそうで、1個ずつ作るときは手で形を整えます。
平べったく卵型に整えた”すあま”は「鶴の子餅」「鳥の子餅」と言うそうです。
色合いは基本の「白」・食紅の「赤(ピンク)」・くちなしの「黄色」があります。
紅白の「すあま」はお祝いの席で「寿甘」と呼ばれることもあるそうで、地域によっては醤油を加えたり、黒ゴマが入っていたり、と様々な”すあま”があるようです。

”すあま”に似ているお菓子に「ういろう(外郎)」がありますが、米やわらびの粉に砂糖を加えたもので、抹茶や小豆などが加えられます。
「ういろう」は名古屋・小田原・山口などでは名物菓子になってるようです。
”すあま”が練ったりついたりするのに対し、「ういろう」は蒸すだけなので、”すあま”のほうが弾力がありますね。
それほど甘くないお菓子として漢字で「素甘」と書くそうです。