「時の記念日」
 沖縄地方は梅雨明けしましたね。平年に比べ14日、昨年より10日早く、観測史上最も早い梅雨明けだそうです。

 ところで、今日10日は「時の記念日」です。
天智天皇の御代(西暦671年)のこの日、水時計を設置し初めて人々に時を知らせたことが日本書紀に記されており、この日は時間の大切さを再認識する日とされています。

 文明が進み人が往来できる範囲が広くなって来ると基準時刻という概念が必要になってきますが、どこの時刻を基準にするかについては1884年の国際会議で、当時すでに海洋国家として覇権を確立していたイギリスのグリニッジ天文台を通る子午線(経線)を基点(本初子午線)としたグリニッジ標準時
(GMT)を世界標準時にすることが正式に決定されました。(※子午線とは、子(北)の極と午(南)の極を結ぶ大円。)

 日本標準時(いわゆる「日本時間」)の基準となる東経135度の子午線は京丹後市、福知山市、淡路市など12市を通過していますが、日本で最初に標識を建てた明石市が「子午線のまち」として知られています。

 地球は24時間で自転しているため、地球(360度)を24分割した経度15度で1時間の時差が生じることになります。 
 時間といえば、電力不足への対応策として就業時間を30分から1時間繰り上げる「サマータイム」を導入する動きが広がっています。ちなみに欧米では時計の針を進めてサマータイムに対応しますが、今のところ日本では時計の時刻をいじらずに時間を繰り上げて対応しています。

 OECD(30カ国の先進国が加盟する国際機構)加盟国でサマータイムを導入していない国は少数派で、日本でも占領統治下で導入された時期がありましたが不評で廃止された経緯があり、その後何度も導入が議論されたものの検討の域を出ることはありませんでした。

 しかし、今回のことで日本にも(当面は企業や役所などの単位で)サマータイムが習慣として根付いていくことになるのかもしれません。