「しらたき、糸こんにゃく」
 めっきり冷え込んで鍋物の美味しい季節となりました。

 ところで、すき焼きや煮物などに使われる「しらたき」、或いは「糸こんにゃく」。
「一体、どこが違うの?」と思ったことはありませんか。
結論から申し上げると、どちらも成分は同じです。
「しらたき」も「糸こんにゃく」も、こんにゃく芋を粉にして石灰乳を混ぜて固めたものです。
ただし、両者は加工法が若干違います。

 しらたきは、こんにゃくの液をところてんのように突き、細くしてお湯に放して固めます。
これに対して糸こんにゃくは、固まってこんにゃくになってから突いて細い麺状にします。
つまり、『こんにゃくになる前に突くのがしらたきで、こんにゃくになってから突くのが糸こんにゃく』という訳です。

 ご存知の通り、見た目では白くて細いのがしらたきで、黒っぽくて太めなのが糸こんにゃくです。
糸こんにゃくが黒っぽいのは、海草(アラメ・ヒジキ)やお茶などで着色しているからです。
しらたきの白は、こんなにゃく芋の粉そのものの色なのです。

 ちなみに、すき焼きの時、肉と糸こんにゃくを並べて煮ると凝固剤のカルシウムイオンの作用で肉が固くなるので、なるべく離して煮るようにするのがコツでしょうね。