「熱中症」
 小中学校は夏休みに入りましたね。
学校を早めに終えて帰路につく子供たちの声は一段と賑やかで、そんな子供達の姿は懐かしくもあり、羨ましくもあり、たくさん遊ぶようにと願ってみたり、です。

 ところで、連休中もそうでしたが、今日も気温がグングン上がり、都心では最高気温が35度を超えてほぼ2年ぶりの猛暑日となりました。
この暑さのため、熱中症で病院に運ばれる人が後を絶ちません。

 人間の身体は発汗によって体外に熱を放出して体温を調整しますが、暑いとその体温調節機能が利かず、そのうち体内の水分や塩分が低下し、脳への血流も不足して熱中症が発症します。
身体のほてりやのどの渇き、頭痛、嘔吐、めまい、失神などの症状が現われ、重症化したの場合は死に至ることもあります。

 暑い日は無理な運動を避け、屋外で直射日光があたる場所では帽子を着用し、水分と塩分を十分に摂取することで熱中症をある程度防ぐことができます。

 また、熱中症は暑い屋外で起こると思われがちですが、65歳以上のお年寄りのうち4割超は自宅居室での発症となっており、居室の風通しを良くしたり、エアコンを上手に使うなど、室内環境を適切に保つことも大切です。

 ちなみに、暑くも寒くもない状態で、蒸発や排泄などによって成人が1日に失う水分量はおよそ2.5リットルにもなります。
さらに、暑い日や汗をかいた日はプラス1リットル程度の水分を失うとされています。

 失った分を補うためには、1日3食の食事中におよそ1リットルの水分が含まれているため、最低でも1.5リットルは水分として摂取する必要があり、もちろん暑い日や汗をかいた日にはプラス1リットル、合計2.5リットル程度の摂取が望ましいとされています。一度に大量に飲んでも尿として排出され
やすいため、程々の量をこまめに飲むのが理想的です。

 ただし、アルコールは利尿作用が高く、飲んだ以上の量が尿となって排出されてしまうため水分摂取の用をなさず、コーヒーや緑茶なども利尿作用があるため水よりは効果は低くなります。また、ジュース類を飲む際は、糖分の取りすぎに注意が必要です。