「愛鳥週間」
5月10日から16日迄「愛鳥週間」になっています。
今日は久しぶりの青空。 ウグイスがのどかな声を響かせ、「日晴(ひはる)」が由来のヒバリはさえずりながら天高く舞い上がり、「目白押し」の例えのように身を寄せ合って樹にとまるメジロ等・・・・。
時おり聞こえる野鳥の声は、季節を一段と清々しく感じさせます。

 ホトトギスは日本三鳴鳥の一つで(他にコマドリ、オオルリ)、キョキョキョと鋭く鳴きますね。
この鳥は別名が多いことでも知られ、文目鳥(あやめどり)、妹背鳥(いもせどり)、黄昏鳥(たそがれどり)、子規(しき)、不如帰(ふじょき)、杜鵑(とけん)等々、霍公鳥や不如帰などはそのまま「ホトトギス」と読みます。

 ホトトギスの鳴き声は「特許許可局」とも聞こえますが、昔の人には「田を作らば早くつくれ、時過ぎぬれば実らず」と聞こえたようで、田植えの時期を教えてくれる鳥でもありました。
時鳥あるいは時つ鳥、早苗鳥などもホトギスの異称だそうです。

 また、冥土に往来する鳥ともいわれ、魂迎鳥(たまむかえどり)等の名もあり、古代中国の蜀の望帝の魂が化してこの鳥になったという伝説もあります。

 ホトトギスは万葉集で最も多く詠まれた鳥で、ウグイスを詠んだ歌のおよそ3倍、150首以上の歌に詠まれています。

 処で、ホトトギスによく似た鳥にカッコー(郭公)がいます。
どちらも同じカッコー科の鳥で託卵の習性や灰色の体に黒い横斑模様も同じですが、鳴き声が違います。 カッコーの鳴き声からは閑古鳥の字が当てられてます。

 カッコーは賑やかな街中には寄り付かず、鳴き声にはどこか寂しさが漂います。閑という字と相まって、人が集まらなくて閑散としている様を「閑古鳥が鳴く」というようになったそうです。

 「憂き我を さびしがらせよ 閑古鳥」   芭蕉

 「淋しさを 我にさづけよ かんこ鳥」   一茶