「椿の花」
 今日は暦をめくると雨水(うすい:二十四節気)とあります。
暦の上では、氷が融けて水になり、空から降るものが雪から雨に変わる頃です。

 建物が建ち並ぶ景色は殺風景なものですが、窓辺に置かれた活け花のネコヤナギが春が近いことを告げています。

 ところで、魚偏に秋と書いて鰍(カジカ)、冬は鮗(コノシロ※幼魚名コハダ)、春は鰆(サワラ)、残念ながら魚偏に夏という字はありません・・・。

 一方、木偏には春夏秋冬が揃ってますね、榎(エノキ)、楸(キササギ)、柊(ヒイラギ)、そして椿(ツバキ)です。

 落花の際、花全体がぽとりと落ちる様子が忌まれたりしますが、冬の間も艶のある葉を持ち、寒風の中で花を咲かせる姿には”霊力”を感じ昔から親しまれて来た木です。

 京都の地蔵院(別名椿寺)には、加藤清正が朝鮮から持ち帰り、椿好きの秀吉に献上したと言われる「五色八重散椿(二世)」が残ってるそうです。
京都には他にも利休や織田有楽斉など所縁の名椿の古木が数多く在りますね。
 
 近所の椿の花はまだ膨らみませんが、萩や松山では春近しを告げる”椿まつり”が始まったそうです。