涼しい風に思う  
誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが見つけた。
小さい秋、小さい秋、小さい秋、見つけた。

お部屋は北向き 曇りのガラス 、うつろな眼の色、溶かしたミルク。
僅かな隙から秋の風、小さい秋、小さい秋、小さい秋、見つけた。

詩の全体を聞けば、秋を見つけた初秋ではなく、秋の一時期を表して
いる物ではない事が判る。誰かさんとは、本人だと思った。

私は、秋めく頃かと思っていたが、作者本人しか感じられない特定された
秋だった。(サトウハチロー作詞、小さい秋みつけたより)

今日は、今夏初めての最高気温が26度の秋を思わせる日中だった。
これって、もう秋の風みたい!蒸し暑さのない夏の終わりを感じさせる空気が

辺りを漂い、急な涼しさに戸惑いながら家事をする。今迄、賑やかに鳴いていた
蝉の声も殆ど聞えなくなった。

人々が暑い暑いと叫んでいる内に季節は、駆け足で過ぎ去ろうとしている事を
ちょっぴり感じた。季節を感じられると言う事は、幸福な事だと思う。

一日に一度でも、人の笑顔が見られた事って幸福なんだと思う。例え、其の笑顔が
直ぐに消えてしまっても、一時でも、心がホッとする。