薪能
 第五十五回京都薪能を観てきました。
 ユネスコ第1回世界遺産にも認定された幽玄の世界、だそうです。

 観たのは今日の分の観世流能「絵馬」と、金剛流能「祇王」、大蔵流狂言「仁王」、観世流能「石橋」です。
 前売り券二千五百円のところ、僕は割引適応して半額以下の千二百円で購入したのでおとくな気分。
 でも、ぎりぎりまで講義受けていた所為で開場時間に間に合いそうになくて、会場の平安神宮までタクシーに乗って千円使っちゃいました。
 タクシーの分も入れて考えると割引されてても余りお得にはなってないけど…気にしない気にしない。

 京都薪能は京都市と京都能楽会の共催で昭和二十五年に始められたそうです。毎年六月にやるのは六月には五月の葵祭や七月の祇園祭に挟まれながらも目立った大きな行事が無いからだとか。
 観世・金剛・大蔵各流派の優れた演者が集まっていたそうですが、プロの演者さんによる能や狂言を観た事が余り無い僕には茂山一族しか判りませんでした。
 「TVで観た事のある茂山さんがいっぱいいる!」、と変に感動しながら観てましたよ。
 平安神宮の朱の柱と翆の瓦に囲まれて、薪の炎に照らし出された能を観賞するのは実に好い気分でした。薪の炎っていっても実際は舞台の主な場所は舞台の上に括りつけられた小さいけれど強力なライトで照らし出されていたんですけどね。

 薪能が終わって会場を出てみれば、あちらこちらに知った顔がありました。
 あれ?いたの?と言い合う僕等。
 最初から示し合わせて一緒に来た方がよかったかな。