治水とはなにか 指摘する降雨・植物・光合成土壌・日光のメカニズム260215
 治水とはなにか 指摘する降雨・植物・光合成土壌・日光のメカニズム260215

 水文学が専門の人間環境大学の谷誠・特認教授は、それを「俗説」。
 森林ジャーナリストの田中淳夫氏が指摘する。「『緑のダム』はムダ? それとも……、最新科学から考える森林の治水機能」の記載191029の記載。
 https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/c743839d5c83e762ddf14ee1f65ed4617559a85c
 
 <木を伐りすぎると洪水が起きる、伐るな」>。本邦の山林経営の伝統に、科学のメスを宛てる。その思いで、読んだ。

 1)森林の持つ治水機能とは、単に森林地域が水を溜めて河川の流量を減らすことではな」。
 2)山に降った雨が河川に流れ出すまでに時間差をつけて、ピーク流量を減らすことにある。すると水位が急激に上がることを抑制できる、と。

 そこで重要なのは、と。論を展開し。
 3)水を溜める土壌内の間隙だ。そのサイズは大小さまざまだが、すべての間隙に水は入らない」
 4)「細かい間隙ほど毛細管現象による力で水を吸引して貯留しやすいが、大きな間隙には通常水は溜まらない」。
 5)「いくら降雨量が多くなっても、すべての間隙が完全に飽和までには至らない」からだ。

 続けて。
 6)「0.5%土壌の含水率が上がるだけでも、広い流域の土壌の量からすると流量を大きく変える力がある」
 7)「とくに土壌層が厚ければ含水率の変化も大きくなり、貯水量は増加」
 8)すると「流出するまでに時間差を生み出す。それが河川流量のピークを引き下げることで洪水を起こりにくくする」と、うける。

 そこで、「時間差を生み、河川流量のピークを引き下げ、洪水を起こりにくく」を担保する要因を、以下に。
 9)森林、つまり草木が生えていると光合成で常日頃から土壌水分を吸収して蒸散させ」
 10)全体に土壌を乾燥させる効果+降雨時の水を貯留できる間隙を増やしている。

 でわでわ、それで絶対に洪水はおこらないか。論者は主張。山全体が水没するほどに雨が降れば、と

 11)地表が水没するほどの降雨量なら、土壌層の間隙すべてに水が入ることもあるかもしれない。
12)そうなると治水効果もなくなるが、そんな状態では土壌が地下水の浮力によって安定を失ってしまうから、水がながれてコンクリートダムはもとより、緑のダムも壊し流れ=「緑のダム」そのものがなくなる。

 だから、限界はあるも、平地や部分的な斜面はともかく、山全体が水没することは考えにくい。 そう、読み解いているのだ。
[全国の主な治水事業」の一覧もある。https://www.mizu.gr.jp/kikanshi/no32/01.html
(松浦茂樹著「現代に求められる治水家意識」 出典:ミツカン水の文化センター)