安田財閥―石炭、囚人労働、硫黄・水系&軌道輸送 北海道東部近代化の指標システム―1―
 安田財閥―石炭、囚人労働、硫黄・水系&軌道輸送 北海道東部近代化の指標システム みずほ銀行釧路支店251114―1―

 春採に炭鉱、釧路川の川さらい 標茶に集治監=囚人労働&硫黄精錬所、標茶~川湯硫黄山間に釧路鉄道、川湯硫黄山で硫黄原鉱石採取。
 前浜漁業で成立した地域に、鉱産採掘事業を企画。馬で輸送を鉄道輸送に、、薪炭材で製錬を石炭に転じ、同時に石炭燃焼を動力源とする標茶~川湯間の鉄道建設。
 これぞ近代化の指標。漁業を担った東北・道南農漁民出稼ぎ労働に代えて、自由民権運動逮捕者を硫黄の原鉱石採掘と精錬、前段に距離49キロの軌道を半年で建設。

函館・横浜への積出地は、のちの釧路郵便局、釧路シーサイドホテルの位置に設けられた。
 「硫黄山安田事務所釧路出張所」(『北海立志図録』 明治23年所収)が、残る。
 釧路港自然港湾時代のことで、河口には大きな砂嘴が発達していた。
 製品は函館経由で中国、横浜を経てUSAに輸出された。

 安田財閥は越中人脈のなかで育つ。のち富山に本店をもつ北陸銀行の前身=第十二国立銀行出張所が営業網を確保した点にも、注目しておこう。