自身と同環境で育つ、工業製品化せず、売る者の都合で栽培しない 地産地消の意味&意義231028―後―
 自身と同環境で育つ、工業製品化せず、売る者の都合で栽培しない 地産地消の意味&意義231028―後―

 「地産地消の意味&意義」、その後編。
 前編では、「自身と同環境で育つ」とする点に焦点をあてて、考えた。
 でわ、「工業製品化せず」の枠組みを、どのように位置づけたら善いであろうか。

 「工業化」の対語、それは「何に?」であろうか。「手づくり製品」「プロのワザ」「伝統的技術」「・・・・・・」。
 読者のなかに、「・・・・・・」を思いつく方、ご提案いただけると、幸い。
 今、思うこと。2020年6月、コロナ禍のさなかに、大阪のコーヒー焙煎メーカー経営者の方とお目にかかった。

 申すに「市中に出回る缶コーヒー洋やコンビニ店頭向け、また量販店で販売のコーヒーの焙煎は、「工業製品ですから」。
 「味の旨さの追求」「福岡で著名なコーヒー店の味」を追求し、「秋田の銘酒『八海山』の蔵元社長に吞んでもらったら、合格点をもらった」。
 この話に、納得した。専門珈琲店向けと工業製品用では、焙煎の仕方がまったく、違う。

 かく申す背景には、「(地産地消産品こそ)無農薬、有機栽培」の心くばりが期待できる。埼玉のさつまいも農家では、農地の半分を森林にあて、有機肥料を育てている。
 「農薬、化学肥料の投与はバクテリアを殺し、微生物の働きで豊かにされる<旨味>を殺してしまう」。そうした論もある。

 最後は「売る者の都合で栽培しない」。
 「売る者の都合」の対局には、「作るヒト」も、「消費するヒト」も共存、共生する地元産食材。この点を据えておく。
 「一本、●●円」の簡便さのために「一定規格におさまる野菜や魚」。それはある意味、気持ちが悪い。

 「<おでん>をつくり、全国のコンビニでうるため、一本から<何切れ>とれる長さと太さのダイコン」。それは気味が悪い。
 ちなみに<おでん>に活用できるダイコンは委託先農家の生産量の3割、残り7割は<切干大根>の原料と聞いた・・・・が。比率が逆転していることを期待したい。
 
 「売る者の都合で栽培しない」は、一の「自身と同環境で育つ」とあわせ、「旬 シュン」を楽しむとあわせ、長期保存の技で「地元産食材を愛用しよう」ではないか。
 「京野菜」。そうしたブランドが存在する。地域に「地元産食材ブランド」を構築したい。
 さらに重要、たいせつな点は「そのブランド性の意味と意義を、市民誰でも説明できる」。

 2023年10月28日。市内を中心に配布の「釧路新聞」。その一面に掲載の小記事。
 一面記事で、「地元食材をもっと家庭料理に」「釧路 地産地消普及団体が調理教室」の報道。
 その記事に思い入れて、一筆啓上。