目に見えない背景を見えるようにする nhkBS「プロフェショナル 魚屋 焼津」230818
目に見えない背景を見えるようにする nhkBS「プロフェショナル 魚屋 焼津」230818

「おいしく調理することが重要ではない」「もっとも大事なことは、目に見えない背景を見えるようにする」。
焼津で親以来の魚屋を営む、この道、30年のベテラン。
転機は30歳の時にあった。「料理店主に相談をうけ、それまで信用されたり、信頼されたりの機会がなかった」。

「魚の旨さをそのまま、消費者の舌に」「値段の高い魚が貴重なのではない、これまで注目されず、50円の魚でも、調理方法で一万円の価格がついたら」。
氷は12種類。そのブレンドの仕方で、魚を調理する方法と消費者の口に入る時間を<最適な状態>に仕立てる。
天ぷら店を開業しようとする後輩の店頭で、ジーっと手順を見守る。

「観てると、みな同じ手順ではないか!!」。カツを入れる。
手順が同じということは、料理全体にメリハリがない。そういうことではないか、と。
「素材によって異なる水分の量」「おまえが素材を調理する油温度は、何通りかの工夫がみられる」「しかしワシが魚を冷やす氷の温度は、あんたの10倍以上の段階を設けている」。

番組の結語。
「おいしく調理することが重要ではない」「もっとも大事なことは、目に見えない背景を見えるようにする」ことだ。