商都・小樽経済の潜在能力 樺太を経済圏に往時の力量を具現 日銀金融資料館開館20年 230708
 商都・小樽経済の潜在能力 樺太を経済圏に往時の力量を具現 日銀金融資料館開館20年 230708

 建築様式の価値、小樽の空気感を反映して、「日本のウォール街・小樽」の金融支店景観を決定づけた。
 そうした評になるのであろうか。北海道における日銀経営網は、明治26年に小樽(函館)派出所、出張所を経て、明治39年支店となった、と。
 日露戦争。樺太全島が日本領土となった。函館港の機能は樺太をにらむ小樽港、千島列島を擁する釧路港と二分する。

 北方圏における北海道島の地域区分を象徴するような、日銀経営網の本道波及を象徴する感がある。
 日銀小樽支店が廃止され、その機能を札幌支店に統合する案は、2000年10月のことであったとされる。時に9万筆に達する反対署名があった。そう記事は報じている。
 「ルネサンス様式」「屋根には五つのドーム」「フクロウをモチーフにしたレリーフや米国製のシャッター」。

 「本店、大阪支店につぐ規模」。その「随所に意匠を凝らし、華や里は一線を画した重厚感」。
 それらが「小樽随一の観光スポット」(記事)、「現在の小樽観光に貢献」(支店廃止当時の市長)につなげている。
 商都・小樽経済の潜在能力 樺太を経済圏に往時の力量を具現。その思いを強くする。