未利用資源アメマス 翔洋高生がカマボコ開発221212
 未利用資源アメマス 翔洋高生がカマボコ開発221212
 
 翔洋高は北海道厚岸翔洋高等学校のこと。旧北海道厚岸水産学校を前身にする後期中等教育機関。
 生徒2名が漁業で混獲するアメマスを「揚げかまぼこ」全4種を考案し、うち3種がアメマスであった、という。
 『北海道新聞』夕刊が3面で報じていた。
 
 アメマス。そう言えば、川釣り魚の対象となった時代があった。いまでもそうかもしれない。
 それが海で混獲しているわけだ。豊富な海洋性資源に恵まれた北海道では、淡水魚を食資源として依存する文化も習慣も希薄。
 山の奥ふかい地点の温泉ホテルでも、「お造り」には決まって、マグロが供される。

 「混獲」。それも知見ながら、生活のなかで食生活の対象となっていなかった、アメマス。
 それを「揚げカマボコ」で動物性たんぱく質の補完素材に活用するとは。話題になっておかしくない。むしろ、遅すぎたのかも。
 「タマネギ」「紅しょうが」など、「甘みを広がり食欲のアクセント」にある素材を加えて、「<味そ>による味付けも」。
 
 ほかに未利用資源の「ムロランギンボ Pholidapus dybowskii 北海道で刺し網などでとれる 魚種」にも「紅しょうが」を入れた試作品も作った。
 担当した二人は海洋資源化生産コースの平井秀太(3年)、箭内廉三(2年)の男子生徒二人。
 試作品は北海道水産クラブ研究発表会で優秀賞をうけた。

 試作者の談。
 「味が良くても食感が悪かったり、逆に塩分が薄い、甘みがないなど試作がたいへんだった」などと、紹介されている。
 『他移動新聞』(夕刊 3面)で報じられた、22年12月12日号。
 
 ちなみにアメマス(雨鱒、学名:Salvelinus leucomaenis leucomaenis)。
 本種はサケ科サケ亜科イワナ属の魚。
 ユーラシア大陸東端、日本での自然分布は日本海側(山形県以北)太平洋側(千葉県以北)。 イワナを亜種で分類するならば、基亜種となる。