造成庭園の紅葉、維持存続の投資力 東福・瑠璃光・南禅・高台寺221117
 造成庭園の紅葉、維持存続の投資力 東福・瑠璃光・南禅・高台寺221117

 nhkBS3「錦秋の京都」。舞台は東福寺、瑠璃光院、南禅寺、高台寺と展開した。
 自身で出かけていった紅葉は、浄瑠璃寺、談山神社。春の梅、夏の若葉に秋、紅葉、白雪おおう冬の四季。
 そこに桜がくわわった。平安神宮には右近の橘、左近の桜があるではないか。

 ただ、桜も京の名所を彩るが、その都市景観は江戸にも継承された。
 武士の世に、その「散りぎわ」「いさぎよさ」が注目されたのかも。花鳥風月の景観に桜がくわった。
 クローン。この方法を使って、「ソメイヨシノ 染井吉野 Cerasus ×yedoensis cv. yedoensis」は江戸で開発された。

 「本州の紅葉は整備されて見事」。
 嘆声を発するも、その原点は社寺・仏閣の造成庭園にある。東福・瑠璃光・南禅・高台寺ほかに紅葉と桜の名所と申すと、そういうことではないか。
 そこには創建者の造成庭園構築に寄せた思い、千年を超える時間の流れを維持存続された労力と経費に着目したい。

 今、人が喜んでいるも、なぜに持続する力が働いたか。
テキストに示す「極楽」。その具現化、可視化の意味を語る造形庭園。
 神や仏を慶ばせる。思い違いしてはいけないのではないか。