標高110メートル等高線が折り返す 「さくらの滝」に三つのストーリー―後―220822
 標高110メートル等高線が折り返す 「さくらの滝」に三つのストーリー―後―220822
 
 サクラマスの遡上で人気を博している「さくらの滝」。
 その形成要因はと申すと、「高度110メートルの等高線が折り返し」ている。
 写真を掲載しておこう。西に読める茶色の濃いラインが150メートルの等高線。

 西側が高く、東側へなだらかに傾斜している様子が10メートルごとの平行なそれで読み取れる。
 ところが斜里川の南から北に延びてきている等高線が、<清流をまたぐ>形で折り返して居る。

 斜里川は地形図で南=下方に位置する斜里岳の中腹から北に向かって流れだす。
 青紺の矢印が高度130メートルの線で、+印が120メートル、そして「赤→」が滝の位置。
 10メートルごとに低くなるわけだから「滝は丘陵の縁辺」に存することになるではないか。

 その縁辺部に「固い岩場」。
 ゆえに「高さは3メートルの滝」が生まれ、野望に満ちたオス、より強い遺伝子を残したいメスが、この岩場を超える。
 そうではないのかも。往時、この岩場を乗り越えたところで産卵して受精した子孫が、この滝を超えてゆくことができるのかも、知れない。

 超えられなかった個体同士。
 それは滝の近間=ちかまで、あるいは、さらに遠いところで産卵するのだそうで。
 「さくらの滝」。、その物語の第三は、「滝の形成要因は丘陵の縁辺部の河床がに固い岩石」。
 そこの部分に「断層 だんそう」のがある地形とは、思えぬのだが。

 だから、地形図を読んでみるとおもしろい。
 滝の所在地。それは「斜里郡清里町町字川向」。そういことで。