人材・技術・ポリシーの厚みで圧倒 京都祇園祭り・山鉾巡行220717
人材・技術・ポリシーの厚みで圧倒 京都祇園祭り・山鉾巡行220717

 2020年、21年と新型コロナウイルス感染症で催行できなかった京都・祇園祭りの山鉾巡行。
 公共放送は16日の宵宮祭、17日の前祭をライブで中継した。その大半を眺めていたけれど、「実に3年ぶり、これまで中止は先に応仁の乱、近時では第二次世界大戦のときだけ」。

 それだけに不安もいっぱい。
 「水引やタペストリーはカビていないか、虫に食われていないか」「(釘一本を使わずに)組み立てる山鉾が最後まこわれないか」「ヒトの気持ちに<祭りバナレ>がないか」。
 「中京・下京の各町に伝わる山鉾が四条通~河原町通を巡行する「山鉾巡行」は祇園祭の最大の見どころ」(「公益財団法人祇園祭山鉾連合会」のHP)は伝える。

 放送をみていて思ったこと。
 1)主催者の不安をヨソに、つつがなく祭事はすすんだ。
 2)巡行にいたる準備、解体保存してある鉾の組み立て、マニュアルなどないが記憶を元に正確に組み立てる技術。
 3)生き稚児にはじまり、お囃子、挽き手、方向転換の竹材用意など、人員配置も平然とすすめられて。

 図は朱印が「17日前祭」で、青印は「24日後祭」に巡行すると。
 鉾が四条烏丸通(しじょう・からすまどおり)に集まる。それには<京洛の豪商>が集住したる地にポイントがある。
 京の伝統工芸。織物、染色、関連業種。しかし伝統工芸にも時代の波が。斜陽になったのだ。

 その後にはマンションが建つも、住人の心がけが異なる。
 「鉾のあるマチにあるから、住む」「当然、山鉾巡行にはなんらかの役割をひきうける」。
 
 4)祭事を「ワシの代では終わらせない」の人材、
 5)難事をなにごともなく催行する「ワザ=技」と「ノウハウ」
 6)祇園祭りは疫病退散を祈る、科学の世にもやっぱり「思い上がりを」を転ずるポリシー。

 かくして「人材・技術・ポリシーの厚みで圧倒 京都祇園祭り・山鉾巡行220717」となるのだ。