「Successor  送り出したい」  「仲間まわし」で生き残り=東京・大田区のマチ工場nhkBS1210721
「Successor  送り出したい」  「仲間まわし」で生き残り=東京・大田区のマチ工場nhkBS1210721



Section1:「コンセプトが明確であること」。
Section2:「Open Free Factory」。
Section3:「successor 送り出したい」。

そういうことか。
コロナ禍で「自粛」「医療機器」「オンライン執務」を余儀なくされた2020年。

マチ工場で、「なに」が取り組まれているか。nhk Worldが放送した30分番組。

Section1:「コンセプトが明確であること」。
狭い空間でも運動機能を鍛える機材の提案。医療機器の現場に応えるのか「人工心臓」の機材。足踏み式手指消毒装置。この機種は個人宅の入口(玄関)にも固定できる。

技術者は語る。
「コンセプトが明確であること」。「ここから先は、仲間のところに行って完成させる」「互いに困ったら相談にのってもらう」。
これを「仲間まわし」と呼んでいるらしい。

パイプ製造の経営者は、ペーパーも見ずにスラスラと、英語で説明する。外国のバイヤーに足元みられず、相談をすすめる日常なのだ。

Section2:「Open Free Factory」
東京都大田区に永年の蓄積。
親―子―孫が、男女を問わず工場に集まり、達人のワザに固唾をのんで、目を輝かせる。工場は常に開放されているのだ。

「地域の音・空気・ニオイ」。そのいずれもがオープンにされている。技術のセンスが日常化されているのだ。
モノづくりの空間、技術者の人材、技術伝搬の共有。精巧な技術。そのいずれもがオープンにされている。

経営者は胸を張る。
「誰にでも、ツー・カーの状態」。この音・空気・ニオイ」の事象をいつしか「Open Free Factory」と、命名したようだ。地域の誇りとなっている。



Section3:「successor  送り出したい」。
 若者に成功体験。
 なにやら、「雪の結晶の立体版」。そうした意味不明の金属製品をつくる経営者。
何のことはないデザインされた精巧な鉛筆立てらしかった。さらに高度な用途があるかもしれないが。ほかにもキーホルダーらしき逸品をみせてくれたが。

 その経営者は語る。
「なんのために、われわれはやっているのか」「それは次世代にsuccessor =成功体験をさせたい」「次世代に後継者をそだてることだ」。

東京都大田区。
その下町に、かつて「横請け」と呼ぶ意識が高度成長期後に聞いてきた。

今、それが「仲間まわし」に発展。
そして「Open Free Factory」の概念を生み、「successor =成功体験をさせたい」をうみだす。

 マチ工場の、企業経営者が、存在感を示す真摯な取り組みである。