記憶
記憶文化財「日銀支店開設プロジェクト」 『釧路新聞』文化欄210405

ライトアップで再生
2016年8月、日本銀行釧路支店旧営業所のライトアップが始まる。「ライトアップにふさわしい要点」を3点。
第一は、石川栄燿博士の提唱する日本三大名都論の、重要な構成要素。
第二に、建築作品としての品格をそなえる。「銀行建築がモダニズム建築に移り変わる転換期の建物」(西沢岳夫 釧路高専・教授)。

支店開設プロジェクト.
旧日銀跡保存の第三は、支店開設にいたる構想と、緻密なプロセスの「記憶」を体現する点。時の会議所、栗林定四郎会頭は「室蘭から来た<風の人>にして、中央銀行支店誘致のファシリテーター。
後に会頭を務める両角克治氏は、呉服店商の二代目たる<土の人>中枢都市なみの存在となることを構想し、支店誘致後の受け入れ体制を分担。

記憶文化財
中央銀行支店開設は日銀当局、北海道庁・釧路市が英知をあつめた地域プロジェクト。
記憶文化財を、「プロジェクトのポリシー・戦略など、知る人のみぞ知る記録抄を、当該文化財に関わる重要な記憶として、保存継承するべき市民の資産」と規定しておく。