原料調達のピンチ=越前和紙 トロロアオイ190617
原料調達のピンチ=越前和紙 トロロアオイ190617
トロロアオイ 異称を「ハナオクラ」と呼ぶらしい。
ブリタニカ国際大百科辞典の小項目の記載。
「アオイ科の一年草」。
 「中国原産で,根に含まれる粘液を和紙製造用の糊に用いる」、
 「また花が大きく美しいので観賞用にも栽培」の二目的で栽培される、と。


 (写真は https://minhana.net/wiki/トロロアオイ(ハナオクラ) )
 (「トロロアオイ(ハナオクラ) [黄蜀葵] - みんなの花図鑑」 190617閲覧)

NHKGニュースで報道。
「茨城の産地から、生産者高齢化で供給不能に」と、越前和紙の生産者にペーパーが、と。
 そこで福井県の生産者組合では、荒れ地=荒撫地の石ころをとりのぞきながら、自ら栽培に着手。
十年も続けることができたら、自前の原料で「越前和紙」を 「漉く」ことが可能では、と。
なんでも越前和紙の産地で必要な年間量は10万トン。国内で生産される量は20万トンということで。国内の和紙生産地は、<軒並みピンチにおちいる>と、言うこと。

「越前」。
 江戸時代の公文書書式例に、この一句。
 江戸幕府に提出の文書や、幕府の奉行が発する文書は、越前和紙に記載のナライであった。
 そもそも、和紙の原料は「コウゾかミツマタ」と暗記していたが、原料にトロロアオイがあるとかや。
 越前和紙の原料がトロロアオイを用い、その産地で有力なひとつが常陸・水戸であるとは。

徳川は、はかった、か。
「和紙は越前」。原料がトロロアオイ。つまり家紋の「葵」字があることに注目したか。
御三家の水戸家の手前に配慮をした、か。
「越前和紙を用いて、『達』と記載すれば、将軍名に花押・朱印がなくても、それは幕府発の公文書」。そうした伝統が、成立していたが。

茨城からの通知文書。
 ニュースでみるかぎり、<用紙にワープロ印字>。そこを和紙に筆字なら、通知にくわわった迫力とスゴミが違ったこと、よ。そうではあるまいか。