地獄極楽図 厚岸町
 地獄極楽図 15幅  大正7年の描画.寄進者に広尾、根室の在住者が記載されているという.

 「国泰寺汁器書画古文書」として、厚岸町指定有形文化財となっている.(昭和35年10月1日指定).

 手に6尺の鉄の箸.目の前に盛りだくさんの馳走.卓を前に何人かがむかいあって、座っている.

 地獄の部屋.居合わせた人とはみな、目をぎらつかせ、懸命にたべようと努めるが、食物が口に届かない.体も痩せほそり飢餓に苦心.

 極楽の部屋.おなじく手に6尺の鉄箸.ここでは、住人みな、ニコニコ.表情も色つやも、体躯も十分.

 二つの部屋、住民の対応の違い.

 自分で馳走を運ぼうとする地獄.向き合った対人が自分の希望する馳走を取り寄せて、口のところまで運んでくれる.互いに馳走をとりあうから、望みの馳走が口にはいる.

 かくて、「飢餓」対「満足」の差異が生ずる.

 以上を「説いた教典がある」と、聞いたことがあるのだ、が.

編集 ペン : このお話は有名ですね。地獄と言うも極楽と言うも己の心がけ次第って事ですよね。大乗仏教では誰でも身に仏ありと説いているようです。環境じゃないぞ自分だぞって事でしょうか^^