山内道雄著『離島発 生き残るための10の戦略』
 山内道雄著『離島発 生き残るための10の戦略』 (生活人新書) 。海士(あま)町。隠岐諸島の「島前(どうぜん)」と呼ばれる4つの島のひとつ「中ノ島」に成立する人口2500人の自治体。

 そこにUターンした首長が、ポスト公共事業のマチづくりにチャレンジした。

 この間には≪平成の大合併≫もある。公共事業は縮減、合併議論では自立の道を選んだ自治体が、既存の資源の再構成、Uターン、Jターン、Iターンの人材を生かしながら、「人口は2500人が適正規模、その構成が高齢化から若返りをはかりたい」と、位置づける。

 島の資源。サザエ、イワガキ、白イカ、隠岐国・海士ノ塩で、交流による「外貨獲得」。子牛で出荷していた畜産業を、成牛に育て東京でだけ出荷する仕組みで、キロあたり4000円という松阪牛を超える「隠岐ブランド」を成立させたこと。

 この先、なんとか維持したいのが県立高校の存続。高校待つのではなく、高校をを売り出すことで維持したいという。
 平成15年から19年までの実績。「全国一給料が安く、全国一働く職員、全国一の悪い町長」のもとでの、マチづくり策を公開。(日本放送出版協会 2007年)。