野中広務著「『悪魔』が来たりてホラを吹く」。
野中広務著「『悪魔』が来たりてホラを吹く」。野中広務氏は、小渕内閣時代の官房長官。京都府副知事の経歴があり、政策通として知られた。

その野中が、『文藝春秋』10月号に、書いた。原稿は、民主党代表選挙前に印刷されており、選挙の行方とは別に、代表候補の《金まみれ》を指摘する。

民主党の代表選挙は、《永田町の論理》と《国民の常識》の乖離といわれたけれども、選挙後には代表、総理分離の可能性も指摘していた。

同誌はまた、赤坂太郎著「小沢総理か民主分裂か 決戦の行方」もある。メディアは民主党の分裂を期待、寸分のほころびも見逃すまいと描き続ける。

なかなか表にはでていないが、「丸の内コンフィデンシャル」に「商社『盛夏』の陰で」がある。強硬な円高がつづくなか、資源エネルギー分野に強みをもつ商社の積極的投資を伝えている。「資源・エネルギー分野は百人の社員で千億の利益を上げる」いっぽうで、「残りの分野は五百人の社員で百億の利益をあげるのがせいぜい」と、商社大手首脳の談話を載せる。

円高で悲鳴をあげる大手輸出メーカーの談話を、メーカーの言うままに掲載するのもよいが、他方で配分の偏りが、放置されるシステムの改革を提案してはいかがであろうか。