自然(じねん)
 厳島神社祭礼、港まつり。夏、まつりの季節となった。祭事とイベント、どこが違い、どこが同じか?。
 独善ながら、「自分のために」が祭事、「他人のために」がイベントかも。本州の祭りは血と汗を流し、手にした成果を語りついで、新しい世代の参加を求めてきた。京都の大文字は人手不足が指摘されつつ、盆地の猛暑をついで静かに営まれる。イベントでは利益が期待できても、祭事はこれまでうけた恩恵・恩沢への自然の奉仕業だから、汗してもフトコロに利益があるとは限らない。
 どちらも、今も昔も人を育てるシクミ。意味を未来に伝えるうえで。
(「番茶の味」 16160 『釧路新聞』 平成20年7月18日掲載)