チベット
 ダライラマ。昭和34年、高等学校へ入学した頃、この人の名を聞いた。
 
 四川省や甘粛省は、旧チベット領と聞かされ、驚いた。鉄道が開通し、観光客が増加。外部から参入する人のもたらす富は増加したが、果実の分配は漢民族の懐へ。地域の本土化とパイの配分をめぐり格差が生じているか。

 中国の現首相は若き日、党書記としてこの地に乗り込んでいたらしい。たとえるに、北海道開発庁長官が現職の総理というほどの順序か。

 ダライラマ。時の級友に「容貌のよく似た人が居る」で、記憶にとどまることになった。50年。その名を聞いて、時のめぐりが不思議でもある。