教養立国ニッポン
 『文藝春秋』12月号。巻頭は藤原正彦氏の「教養立国ニッポン」が掲載されている。文化、生活様式、競争原理でアメリカ化。本邦独自の思考、行動原理が影を潜めてきたーと、問題提起。

 学生たちは作家を知らないーと、嘆く。石川達三、新田次郎。新田次郎を知らないゼミ学生には「腹が立った」と、書いている。新田氏は藤原氏のご尊父だから。

 新聞のコラム記事を若者に読んでもらった。「なぜ学ぶ」という題名の記事。「世の中のルールをつくる側になる」を選ぶかと思いきや、「だまされることがないように、学ぶ」を選んでいた。

 競争主義。教養より保身に一途。聞いていて、そんな思いが頭をよぎった、が。