2013年06月の記事


「中尊寺蓮」
「富士山が世界文化遺産に登録されましたが、一昨年には「平泉の文化遺産」(岩手県平泉町)が
世界文化遺産に登録されてます。

登録が決まったのは、金色堂で知られる中尊寺や毛越寺(もうつうじ)、信仰の山とされる金鶏山などで、
奥州藤原氏が12世紀ごろに築いた寺院や庭園、史跡で構成されています
東北地方では初めてだったそうで、震災復興の象徴となってます。

奥州藤原氏は、源義経と関わったことで滅ぼされ、その本拠地の平泉も一時はずいぶんと荒廃したそうです。
奥州藤原氏の滅亡から500年後、松尾芭蕉が平泉を訪れました。
栄華を極めたであろう居館跡が田園になってしまった有様を見て詠んだ句が

  「 夏草や 兵(つわもの)どもが 夢の跡 」

 そして、朽ち果てながらもかろうじて光を残す中尊寺の金色堂においては、

  「 五月雨の 降(ふり)残してや 光堂 」

の句を残しています。

ところで、中尊寺金色堂に納められていた藤原四代の遺体(ミイラ化した遺体と首級)の学術調査が行われた際
副葬品の中に蓮(ハス)の種子が発見されました。
その種子はおよそ800年の時を経て大輪の花を結び、「中尊寺蓮」として毎年この時期には清楚な花容をみせているそうです。
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西瓜(ウォーターメロン)
「夏が至(いた)る」と書いて「夏至」(げし)。
昼が1年で最も長く、夜が最も短い日となりますが、早いもので本日はその「夏至」(げし)です。


 夏と言えば、西の瓜(うり)と書く西瓜(すいか)ですが、スーパーの店先ではその西瓜が所狭しと並んでいます。
英語では「WATERMELON」(ウォーターメロン)と言うように、成分は90%以上が水分で10%近くが糖分です。

 果汁には、利尿作用ががあるカリウムやシトルリンが含まれ、西瓜の利尿作用は、むくみを改善するほか、尿と一緒に余分な塩分を排泄することから高血圧や動脈硬化、膀胱炎、腎炎、またガン予防にも効果があるといわれています。

 美味しいスイカの見分け方は、緑と黒のコントラストがハッキリとしていて、つるとは反対側のお尻の部分が小さいものが良いそうです。
ヘタが茶色くなっているのは収穫してから時間が経ったものです。
カットスイカは種が黒く、果肉部分の赤と果皮の白色の境目がはっきりしているものがよいようです。

 西瓜は、縞と縞の間を切ると切断面に種があまり出ないそうで、切り売り西瓜だとついつい種が少ないものを選んでしまいますが、
店のほうでも工夫して販売しているようですね。


 
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「睡眠時間」
 蒸し暑くなってきて「なかなか寝つけない」、「夜中に目が覚めてしまい、そのあと眠れない」、「眠りが浅く寝起きが悪い」、「忙しくて十分な睡眠時間をとれない」・・・等々、巷では眠りに対する不満が多くあるようです。

 寝つきをよくして質の高い睡眠を得るためには、例えば、ぬるめのお湯(38~40度)に胸の下まで20~30分ゆっくり浸かる半身浴が効果があります。
血液循環を盛んにして筋肉にたまった疲労物質を取り除いたり、昼間働いていた交感神経を鎮めて、心身ともにリラックスさせる効果があるためです。

 お湯にリラックス効果のあるローズマリーやラベンダー、アンジェリカなどのエッセンシャルオイルを数滴垂らしたり、入浴剤を入れて血行を改善するのも有効な方法です。
一方、熱いお湯は交感神経の働きが促進され、脳や体が興奮するため、寝る前には逆効果となるそうです。

 また、食事のとり方も安眠のためには重要なポイントになります。寝る間際になって食事をすると睡眠中に胃腸が働くことになり、その情報が脳に伝達されて眠りが浅くなってしまいます。
ですから、夕食は遅くとも寝る2~3時間前には済ませるのがベターです。

 さらに、寝室の環境も安眠には大切な要素となります。一般的には18~22度くらいが暑さや寒さを感じないで熟睡できる室温といわれていますが、あまりにも外気温と開きがあるのも問題で、夏や冬は外気温との温度差を8度前後に調節するのが目安です。
湿度は50~70%が睡眠に適しているとされています。
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「スパイス(香辛料)」
ジメジメとした梅雨時や夏場はどうしても食欲が落ちてきますが、こんな時に欠かせないのが『スパイス』です。

 『スパイス』と言いますと、「辛い!」というイメージが浮かぶかもしれませんが、苦み・甘み・辛み・渋み・酸味など様々な味のものがあり、ポプリや入浴剤、お茶などに用いられるハーブ類もスパイスの一種です。

 香りづけ、臭み消し、辛みづけ、色づけなどに使われる植物性のものは全てスパイスであり、トマトや柑橘(かんきつ)類、香りの強い野菜なども広い意味でのスパイスと言えます。

 <スパイスの主な活用法は・・、>

・精神的な疲労や熱があるとき

 発汗作用のあるトウガラシやカレー粉を使った料理、アセロラやグレープフルーツ、タマリンドなどビタミンCを豊富に含む果物を食べるといいとされています。

・口臭が気になるとき

 バジルを噛んだり、フェンネル(ウイキョウ)の種子やグレープフルーツなどのビオフラボノイドを含み、ビタミンCが豊富な果物を食べることで口臭を取り去ります。

・なかなか寝つけないとき

 カモミールやタイムのお茶、クチナシの実とハトムギの煎じ液などを飲むと、神経の高ぶりが抑えられるといいます。

・ストレスがたまっているとき

 ローズマリーやセージのお茶、セロリとはちみつのジュースなどがいいとされています。


 その他、まだまだ多くの活用法がありますが、スパイスの役目は飲食物を美味しくするだけではなく、かつては防腐剤として珍重されていましたし、中国では漢方の生薬として広く利用されてきました。

 さらに、日本でも風邪をひいたときにショウガ汁をたらした葛(くず)湯を飲んだり、夏の食欲のないときに七味唐辛子などを利用したりしてきました。
スパイスは料理の味に彩りを添えるばかりでなく、上手に活用することで健康の増進にも役立ちます。
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「紫陽花(アジサイ)」
 梅雨入りとなって湿っぽい陽気が続いています。そうした中、街角で見かける紫陽花(アジサイ)が雨に濡れて生き生きと咲いているのが印象的で思わず足を止めてしまいます。
しとしと雨が降る中で咲くアジサイの花、まさしく日本の梅雨空の風景ですね。

 ご存知の通り、梅雨時から夏にかけて咲くアジサイは、咲き始めから花の終わりまでに色が変化してくるため「七変化」と言われますが、そのためか花言葉は「移り気」となっています。
今ではこのアジサイの花には、青、白、ピンク、紫、赤、そして緑・・・と様々な色がありますが、本来の日本のアジサイは青だったそうです。

 アジサイについてよく言われていますが、土壌が酸性だと青くなり、アルカリ性だと赤くなります。もともとの日本の土壌は酸性であるため、日本古来のアジサイは青だったという訳です。
幕末から明治にかけて来日した西洋の人々が初めて見る美しいアジサイを持ち帰り、青以外の色の花を作り出したそうですが、元々ヨーロッパの土壌はアルカリ性のため、青かった花が自然と赤っぽ
くなり、そして色とりどりの花へ変化を遂げたそうです。

 アジサイを西洋に紹介した人物として有名なのは、我が故郷長崎の「シーボルト」ですが、彼はアジサイの学名を「ハイドランジア オタクサ(Hydrangea otaksa)」と名づけました。
この「Otaksa」は、シーボルトが日本の愛人「お滝さん(楠本滝さん)」を想い、彼女の呼び名を名付けたそうです。
又、日本初の西洋女医産科医)「オランダおいねさん(楠本いね)」は間に生まれた娘です。
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「桃(ピーチ)」
「桃栗三年柿八年」(ももくりさんねんかきはちねん)

 発芽から結実まで桃や栗は3年、柿は8年かかるため、物事を成し遂げるには時間がかかることを示唆する諺ですね。

 桃は英語でピーチ、仏語でペッシュと呼ばれ、その昔、原産国の中国からシルクロードを渡ってギリシャ、ローマに伝えられ、17世紀にアメリカ大陸まで伝わったそうです。
「毛毛(もも)」といわれ、毛がいっぱい生えた硬い果肉だったそうです。

 多くの実がなることから豊穣(ほうじょう)の象徴とされ、古くから魔よけや不老不死の仙果として重宝されていました。

 「桃源郷」の語源は、中国の漁師が迷い込んだ桃の花が咲き乱れる仙境(俗界を離れた清浄な土地)に由来するそうです。
もう一度行こうとして探しても、どこにも見つからなかったそうですが、西洋の「ユートピア」がくしくも「どこにもない場所」を指すのは「理想郷」の普遍性を示唆しているのかもしれません。

 桃には体を元気にしてくれる要素がたくさん含まれており、果肉には老化防止の働きがあり、葉はあせもや湿疹に効果があるそうです。また、種は血液の循環を良くする作用が、花はむくみを解消する働きがあるそうです。

 6月下旬から8月にかけて屋根なしで栽培する露地物の季節となります。好みの柔らかさになるまで日陰に保存し、食べる直前に冷蔵庫で冷やすと美味しさも増します。
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