「忌み言葉」
東京都葛飾区亀有はマンガの舞台となったことから今や全国区の地名ですが、ここはその昔「亀梨」という地名でした。
「梨」が「無し」に通じることから「亀有」の名となったそうです。

 忌み言葉と言って、このようなケースは多々あります。果物の梨にも、同じような理由で「有りの実」などという呼称が存在します。

 お祝い事は「おしまい」とはいわずに必ず「お開き」と言い、お正月の鏡割りもそうは言わず「鏡開き」と言うのも、良いイメージを持つ言葉に直された結果です。

 ギャンブルで負けた時に「お金を摩る(する)」と言いますが、「スルメ」のスルは「摩る」に通じるとして「アタリメ」に言い換えられ、シネマのシネを避けて「キネマ」という言葉もあります。
同じように刺身や切り身の場合も「刺」や「切」の切腹に通じるイメージが避けられ「お造り」という言葉が生まれました。

 鉄という字は「お金を失う」と書くため、社名ではあえて旧字体の「鐵」などが使われたりします。
ちなみに「鐵」という字は「金の王なる哉(かな)」とも読めます。