2004年07月の記事


別サイトアップ:あなたの人生の物語(テッド・チャン著)、夫婦 − いとしい時間(しょうのかずみ著、ポプラ社)
なんか本ばかり読んでた。Port of Notes のリピート。もう一冊は「幻の猫」(伊藤人譽著)。ふつうの本屋さんでは手に入らない。せっかくなので少し。↓

とりあえず一篇めの 穴の底 を読みはじめる。静かなすりばち。に反して、先ほどからの夕立ちが激しくなる。ごろごろ、を通り越して、バリバリ、ピカピカッ、一瞬電燈が暗くなったり、涼しい風が走り抜けたりする。

村上春樹にも穴の作品ってあったっけ。
青い空、を思い浮かべる。
じりじり暑く涼しい。

変容のとき、読み終えてようやく、ごはんを食べながら読もうと思っていたことに気づく。少々ぬるくなったけど、…そう、それは冷やし中華、石火にリンクし思う没念のとき。

雨が去った静けさと置いていった涼気に、迷いを好奇が打ち勝ち、雪仏 を読み出す。

雪の中を歩いた記憶。天の、灰色のいちめんから、わらわらと涌き出でるかのように数多の雪片が、しかししんしんと静か、周りの喧騒を吸い込みしじまにかえて、降ってくるのを見上げていた。
記憶と幻覚の境。

雪国には雪国の理屈がある。
生業も。
暮らしも。
地の理も。

終えて少し蒸してくる。空が明るくなってきた。

ここまで↑

好い感じなわけである。
でもほんとは、怪奇ものと思って買ったので、ちと意外だった。

意外といえばテッド・チャン、どうしてもしっくりこない感触がわずかばかりある。優れた書き手には違いないのだけれど。

そして「夫婦」も。一息に読んでしまったが、…ほんとは web での文章のほうがエッジが立ってて(短編だからか)好い。
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で、大槻能楽堂の「通盛」(みちもり)は、てっきり文楽なんかでよくある歴史上の人物を他の名前に変えて検閲をくぐり抜けるって技かとばっかり思って清盛の話と勘違いしてたら、その甥で、実在してた。
渡りに舟、とはちょっと違うけど、先日の筑前琵琶を彷彿とさせる、平氏の亡霊が舟に…ってことで、そう、平家物語の外典として、きっちり調べがついてないけど、琵琶法師は平家物語だけを語ってたわけでは決してない、ってことだと思う。

解説の先生は「能には救いがある、勝者でなく敗者が物語になる、これが日本人らしさ」とおっしゃっていたが私はそうは考えてなくて、平安時代中期の極楽浄土の信仰が少しずつ変質し、できただけって気がする。

ただ、確かにもののあわれはあって、これは西洋における聖書の外典のあり方とは根本的に違うので、むしろポイントはそこかと思う。

ええと、狂言「朝比奈」の閻魔大王めっちゃ弱いやん! とかろうそくだけでは暗いせいで(たぶん)照明足すのはどうなのか、とか鼓が杓拍子のように空気を斬ってたとか、演出のしかたがもう限界まできてる、とかうんたらくんたらあるけど、
…これ、初心者向けとは思えん(「葵上」あたりと比べると)。

もうこのところ畠山美由紀の、というか鈴木正人の、「遠い灯、遠い場所」ばかり聴いてる。今日だけで何十回か。
ガラス越しに、海と、空と、ながめながら、見上げて、聴く曲な気がする。
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せっかく有給休暇を取ったのに、昨晩飲んでたせいもあり、起きてからまた寝てしまい、ちんたらしてたらもうろうそく能を観る時間で、行って帰ってきたら一日終わってしまう。有意義な! 金曜日。

でも身体的にはとても楽に。字面通りの休暇。

しかし歯の神経がまだ腫れてるはずなのでアルコールはだめって言われてたような気がする。風のうわさ。

切れかけなこと多々あり、で、そろそろ黄信号状態な自覚はあったので、昨日飲みに誘われた時点で渡りに舟、というか即座に OK してさらに誘い、飲んだ。久し振り。

火曜日。朗読会を聴きに出掛けて、…ほとんど睡眠により流れがわからず、ああもうめちゃめちゃ失礼なんだけどううぅ、と思いながらまた仕事に戻る。
木曜日。というわけでいっぱい飲む。ぱくぱく食べる。

そう。最近、一日五食体制に。でも牛丼やらパンやら混じってて、とても健康的とはいえない。
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別サイトアップ:朝鮮の美術 涼やかな日常の美(高麗美術館)、小柳淳子(Vo)+松浦尚子(pf)(堀越神社 ぶっちぎり祭、
「納涼」とかかいてあるとそれだけでつられそう。

実際の行動と逆順アップもほぼ一段落。この中では、…どれもそれぞれに魅力的な企画で、時おりある(なんでこんなのわざわざ観にきてしまったのだろう観なきゃ楽しいかどうかわからないとはいえ)と機嫌が悪くなることもなく、概ね良好。
細かくいえば、神市博、もう少しいい作品を貸してもらったほうが…とか、100円のパンフもうちょっと校正…の前に文章の書ける人いなかったのかなぁ…とか、ベル・エポック、少々総花的で相互作用とか交流はどうだったのかいまいちわからんとか、小柳淳子さんもう 2、3 曲聴きたかったなぁとか、高麗美、青磁のためいき出そうなの観たかったなぁとか、そもそも天保山で牛丼食べたかったのに時間なかった(!)とか、ぶっちぎり焼きそば食べたかったのに(!)とか、だいたいなんでこんなに暑いのか(!!)とかいろいろあるなぁ八つ当たり。

腹減ってるせいか。

あなたの人生の物語(テッド・チャン)、読了。これはなんというか、自分の生活信条をも問われている。えらい作品読んでしまった。

京都は、浴衣や和服姿の人多かったよ。所によりそうでない人なんで着てないの? と思いそうなくらい。祇園祭とからめての〜んびり、なんて風流だなぁ。
芸術センターでまたちらしばさばさ。ますます学生さんの場になってた。

しおからとんぼってあんまりひさしぶりで、認識するのにたっぷり一秒はかかってしまう。なんだかなつかれてしまい、眺めてるとむこうも観察してる。ちょっと動くとひゅっと飛んで、また別の向きから。石人とか塔とか見上げてる私の姿、どう映ってたのだろう。
何分か一緒にいて、私のほうが先に退去してしまう。機敏なしょっぱさ、目に残る。
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別サイトアップ:GROOVISIONS: Cloudbusting (equal)(メルマガも)、本流の傳承・諸態の現在
おかしいなー本流の傳承、えらい批判的だけどとても面白かったのに。筑前琵琶にはほんとにぶっ飛んだ。

http://www.kikh.com/info/mienai.html
見てみたい。

「犬によくある名前」詩人・上田假奈代と24人の文字意匠家たち をクリスタ長堀にみたり(フォントデザインの現在)、
そして今日は初日! のフェルメールを神戸市博にみて(14:00 くらい? の中途半端な時刻だったせいか思ったより空いてる!)、サントリーミュージアム天保山のベル・エポックをみて(ポスター中心ではなく多面的構成はなかなか、休日の 16:00 はさすがに人多し)、小柳淳子・松浦尚子を天王寺の堀越神社で聴いて(ぶっちぎり祭は春秋じゃないのかーピアノ跳ねまくり! にスキャット! スキャット!!)でとても快い気分。もう汗もなんのその。ハンカチ各所にて洗いまくりである。
ポロ ととれたところも仮詰めできて、…そおっと噛みながら本調子? ちょっと元気になってきた。
あなたの人生の物語(テッド・チャン)も順調に読みすすんでる。SF の現在は新奇にしてほろ苦い。

新着。
HARVEST FOR THE STRIPES SUIKA
流行りのリズムに毒されてはいるけれど、それでもなお。
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別サイトアップ:絶対安全剃刀―高野文子作品集、BOOKS ARCHIVES (COCOROOM、2004. 4. 5~)
急に土砂降りになったりする一日。
CD を聴きながら本を読んで、あれこれ快調に。
が、バリ。歯の詰め物がボロリと取れる。常温のお茶でさえ一口飲むとヒッ、と滲みる。月曜日まで我慢しろというのかしかも朝一から打ち合わせ入ってるしー。と一転暗〜く。だいたい十字に切り刻まれて神経剥き出しなのに、何も噛めんじゃないか逆側は仮埋めのまま放ってあるし。

昼寝したら夕方。

活字になってた。手描き文字ベースの字じゃなくて。隔たりの空をのぞいてみて、動く気配にこの風に。
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別サイトアップ:文学賞メッタ斬り!(大森望・豊崎由美著)、琉璃假面(キム・ユナ)(メルマガも)
浅葱色は、藍系の中で唯一甘い色だと思った。

やっと一段落、…してないけど半段落、合い間に七夕なライヴへ。笹をくぐって星空の下、ろうそくの行灯と浴衣と喧騒と子供たちの空気風船チャンバラと、大道芸コンテスト。
Night and Day から Fly Me To the Moon、途中、七夕の娘(!)をはさみつつ 星に願いを まで、ゆったり聴かせる 30分に、時おり空を見上げる。
久しぶりな方々と軽く挨拶をして。

月曜日はこれまた久しく、朗読会を聴きに。いや、三日くらい前から、浮かぶ月をみあげたときに瞬間「今週は行く!」という気が沸き起こって何故か。
続き物なのでついてけないか、と不安だったがものすごくゆっくり進行するお話なだけあって全く問題なく、がうとうと置いてかれる。丁寧な発話、にしかし言語の読解能力は追いつかず、…いや単に疲れで眠たくてともいうが、なんかしばらく聴かないうちにさらに深く、そう、深く深くと色の指示を出したアートディレクターがいたっけ、そんな色合いの reading に身を任せる。紫蘇な日。「やっぱり紫蘇よね〜」というつぶやきに思わず笑ってしまう紫蘇 girl 在籍なお店。

一本のおごってもらった缶ビールに、その空に、Soul Bossa Trio と畠山美由紀が照る。少うしあかねいろ。


なるほど、「火車」の形式か。


新着。
songs and melodies SOUL BOSSA TRIO
というわけ。
Trace of Dream Port of Notes
とぼけたホワイトライオン。
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別サイトアップ:月天心(一青窈)(メルマガも)
月。


自分での備忘録としてメルマガの発行リストをつくってて、といっても各話のタイトルをコピペしてるだけなんだけど、初めて数えてみたら 4誌計で 155回も発行してる。。バカなんじゃないのか。
でもこうしてタイトルだけでも見返すと、そのときどきの嗜好が感じられて、面白い。
こしかたの記、絵画 は、実に第72話までいってるのだけど、いちばん自己規制の波を受けてて、本音をいうと こしかたの記:渡船場のつぶやき に一本化したいんだけど、いかんせん最も読者が少ない。。
その点、こしかたの記、音楽 はかなり気ままにかいてて、…しかし RADIOHEAD の次の回が古謝美佐子 夏川りみだったりするのだけどよくついてきてるなぁと。…読まれてないのか!?
で、こしかたの記、書物 なんだけど、いちばん発行回数が少なくてまだ第12話。しかもまぐまぐから発行催促メール(ちと違う)が。何回目だろう。断片的には読んではいるけど(そういう意味では同時並行で 100冊くらい読んでるかも!!)、通しではちっとも。

新着。大量。
Details Frou Frou
ちょっとフレンチポップス? と思いきや好いリズムで心地よい。ジャケットが TM〇ボリューションみたいでもう少しでお蔵入りになるところだった。
Soundtrack 茶の味
う〜ん。。
Bebel Gilberto Bebel Gilberto
なるほどー。
OSAKA 2008 ROOMUSIKA オムニバス
BAGDAD CAFE THE trench town、オーサカ=モノレール、カルカヤマコト、…気になってて聴いたことない人たちが。レゲエ、今も流行ってるのか? mama! milk は例の曲で好いけど、高鈴、リュクサンブール公園、Sugar Mama、そしてオーサカ=モノレールがものすごく好かった。ところでカルカヤマコトって女性だったのか、、
Various ガーナのポピュラー音楽 1931-1957 Popular Music Ghana 1931-1957
未聴。
キム ユナ (Jaurim) 2集
琉璃假面 ってかいたの、きた。こういう人がいるのか。
絶対安全剃刀―高野文子作品集
かすれた線のペンの。ひょっとして私でも読めるのか、と思って。かなりきわきわ。
文学賞メッタ斬り! 大森 望・豊崎由美
これ面白いって評判だったけど確かに。睡眠不足に。エンターテーメントとして。
One Day I'll Be on Time The Album Leaf
優しいエレクトロニカ。好き。
Arbor Greg Davis
未聴。
Undermind Phish
未聴。
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